この度弊社ライフスタイルデザインは、弊社のビジネスモデルでもあり、国内外でも台頭するD2C(Direct to Consumer)モデルの概要を改めて整理するとともに、当社が展開する「LaFabric」を中心に具体的なブランドを交えて紹介いたします。

 

このような紹介に至った経緯といたしましては、現段階ではD2Cについてまとまった情報がなかったため、ここで一度皆さまにD2Cモデルについて共有し、これからもアパレル業界を盛り上げていきたいと考えた次第です。


米国スタートアップ企業の資金調達額は約5年で総額2500億円!

小売業界の新潮流 『D2C(Direct to Consumer)』

国内外で台頭するD2Cブランドと、そのビジネス戦略とは?

〜日本発のD2Cブランド「LaFabric」は大型資金調達により、D2C戦略を強化〜

近年アパレルを中心とした小売業界にD2C(Direct to Consumer)という新しいビジネスモデルが広まってきています。このD2Cは、自社で企画、製造した商品を直接自社のECサイトで販売するビジネスモデルです。

アメリカではこのビジネスモデルをベースにするスタートアップが急激に増えており、CB INSIGHTSによると、アメリカのD2Cスタートアップ企業が2012年から2016年4月までの約5年間で調達した資金調達額の総額は実に2500億円に及びます。ここ数年日本国内においても複数社登場し、多くの消費者に受け入れられはじめています。本ニュースレターでは、このD2Cの概要を改めて整理するとともに、当社が展開する「LaFabric」を中心に具体的なブランドを交えて紹介いたします。

d2c_map_1024

◆D2Cを読み解く3つのポイント

このような特徴を持つD2Cモデルが現在台頭している理由としては、スマートフォンの普及・テクノロジーの発達と消費者の価値観の変化があります。具体的には、ECでモノを買うことが当たり前になり、さらにSNSなどを活用することで消費者に情報を届けることができ、オンラインを主軸にしたブランド展開が可能になった環境の変化と常に新しい情報やブランドを求め、既存の価値観にとらわれることなく、自身が気に入ったものや、製品単体の価値だけでなくその背景のストーリーに共感して消費をする傾向にある消費者の価値観の変化です。

①D2Cモデルによって実現する、高品質 / 適正価格のものづくり

D2Cにおける最も基本的な特徴は、Direct to Consumerの名の通り、商品企画や生産などの工程で発生する中間マージンを大幅に省き、販売においても小売店に卸さず自社ECサイトで行うことで、消費者と限りなく近い距離でものづくりを行っている点です。それにより、従来のモデルで販売されている商品よりも高品質なものを同額もしくはそれ以下の価格で直接消費者に届けています。

販売チャネルを自社ECサイトに絞ることで、パーソナルデータを活用

販売チャネルを自社ECサイトに絞っていることもD2Cの大きな特徴で、従来のSPAモデルと一線を画している点です。ECサイトを経由して取得する顧客の性別や好み、洋服のサイズなどのパーソナルデータを活用し、いつ、なにを購入したかなどもブランドが把握することが可能になります。これらの情報を活用して、従来に比べて圧倒的に効率良く、商品企画及びマーケティングを行うことができます。

販売ではなく“体験”を目的としたEC連動型のリアル店舗

自社ECサイトでの販売を特徴とするD2Cモデルですが、 “体験”を目的にリアル店舗を展開するブランドも多く存在します。あくまで販売ではなく“体験”を目的にしているため、在庫を抱えず運営コストが従来の店舗よりも極限まで抑えられています。さらに店舗での決済はECサイト経由となっているため、データ活用され、オムニチャネル化された状態になっています。

 

なぜD2Cが今台頭しているのか?

<スマートフォンの普及とテクノロジーの発達>

D2Cが受け入れられている背景には、スマートフォンの普及とテクノロジーの発達によって、ECやSNSが急成長していることがあげられます。その結果、ECでモノを買うことが当たり前になり、さらにSNSなどを活用することで消費者に情報を届けることができ、オンラインを主軸にしたブランド展開が可能になりました。

<消費者の価値観の変化>

また、情報化社会が発達した現代では、消費者の価値観も以前に比べ変化してきています。常に新しい情報やブランドを求め、既存の価値観にとらわれることなく、自身が気に入ったものや、製品単体の価値だけでなくその背景のストーリーに共感して消費をする傾向にあります。

このような背景のなか、D2Cブランドが続々と登場し、多くの人々に受け入れられています。


D2Cの第一人者、RE株式会社 江原理恵氏が語る海外での成功事例

%e5%9b%b31

■全米の女子を魅了するコスメブランドも登場!アメリカでますます存在感を増す“D2C”

最近では、日本でも、Warby Parker、Everlane、AllbirdsといったD2Cブランドについて語られることが多くなってきました。これらのブランドは実際にアメリカで非常に受け入れられています。特に最近では、GlossierというNY発のスキンケアブランドが全米で大ヒットしています。創業者は、ファッション雑誌で働いているときにWEBメディアをオープンし、100万人以上の購読者を獲得。そこでのリアルな声とメディアによるチャネルを活用して自社商品の直販を2014年にスタートしました。現在では、街を見渡せば、すぐにユーザーを見つけられるレベルまでブランドが浸透しています。

また、同じアメリカ内でも西(主にニューヨーク)は、ファッション性を非常に取り入れ、東(主にサンフランシスコ)はストーリー性や機能性を強く打ち出しており、それぞれの環境にあったモノづくりやブランディングに取り組んでいます。

 

■拡大する“D2C”ブランドの共通点とは!?

D2Cブランド台頭の最も大きな要因は大きく次の2つが挙げられます。1つ目は、単純に“これまで高かったものが同じ品質で安く購入できる”です。消費者は、一般的なブランドに様々な費用がプラスされていることをすでに理解しています。そのため、オンラインを通じて自社商品を自社チャネルで販売することで、 “適正価格”を実現しているブランドは支持されています。2つ目は、優れたプロダクトが“上質なWEB体験を通して購入できる”点です。先に挙げたWarby Parkerでは、店舗や病院に行かなくても視力検査できるアプリを提供。また、アパレルブランドのMM.LaFleur(エムエムラフルール)は、オンライン上で様々な質問を行い、ユーザーにピッタリのスタイルを提案する仕組み等を整えています。もちろんその他にも、様々な要因はありますが、成功しているD2Cブランドは、上記2点を高いレベルで実現しています。

 

■“D2C”の今後の展望

Warby ParkerやEverlane等のファッションからはじまったD2Cは、現在、コスメやスーツケースなど様々なジャンルでも続々と登場しているフェーズに入っています。日本においては、既存のファッション勢力が強いため、まずは低価格帯の商品や必需品、商品の質の違いがわかりやすいもの等を扱うブランドから伸びていくのではないかと考えています。

<江原理恵氏 プロフィール>

証券会社、ベンチャーキャピタルを経て、2005年、RE株式会社を設立。花を用いた空間演出や展覧会の開催など、

ボタニカル(植物・草花)を起点とした人のつながりをデザイン。ニューヨークのスタートアップシーンの取材、

さらにハードウェア・デバイスの開発まで、領域を問わず、多様なデザインに挑戦している。


D2Cに取り組む国内ブランド

%e5%9b%b36

LaFabric / オーダース・シャツ

%e5%9b%b32

ラファブリックはオンライン発のカスタムオーダーファッションレーベルで、スーツを中心にデニムやチノパン、ネクタイなどのも小物も展開しています。製品は全て国内で生産しており、中間流通も極限まで省いているため、高品質でオーダーメイドにもかかわらず、同程度製品の市場価格よりも安価で購入することが出来ます。ミレニアル世代を意識したものづくりもしており、原料はどこで作られたのか、どこの工場で縫製されたのかなど、製造過程を全て公開している製品もあります。

 

 

%e5%9b%b34

Knot / カスタムオーダー腕時計

Knotはメイドインジャパンの高品質な腕時計が一万円台から購入できる、カスタムオーダーの腕時計ブランドです。中間流通を省くことで市場価格の三分の一までコストを抑えており、国産腕時計の価格破壊とも言われているほどです。洋服のコーディネートを楽しむように、ベルトや素材、色を自由に組み合わせてつくることができ、その組み合わせは8000通り以上にも及びます。

 

 

%e5%9b%b35

Kay me / レディースアパレル

ケイミーは働く女性のための洋服づくりをコンセプトにした、ワンピースを中心としたアパレルブランドです。上記2ブランドと同様に中間流通を省き、自社で企画から製造、販売までおこなっています。展開する製品は丸洗いができたり、ビジネスシーンでの着用を想定しながら、フォーマル過ぎず適度な華やかさがあり、働く女性に嬉しいものづくりが人気を呼んでいます。

 

 

上記以外にも工場直結のアパレルブランド「ファクトリエ」や福井県鯖江の職人の手で作られた国産の高品質なメガネを展開するブランド「オーマイグラス」など様々なD2Cブランドが注目を集めています。このD2Cモデルは今後さらに市場を広げ、低迷する小売業界を再び成長させる要因になっていくと考えられます。

 


 

 

当レポート内容については下記にてPDFでもご覧頂けます。

https://drive.google.com/file/d/0B9TYafwDv-ZsN254VHhlZ2hVMk0/view